一人でも事務所を構える理由。

2020年1月より独立してからずっとお世話になっていたシェアオフィスを出て自分一人の事務所を構えることになりました。

事務所を構えることによって毎月かかる固定費はシェアオフィスの倍近くになる予定です。この固定費をすべて投資に回して運用したら結構な額がたまるんじゃないでしょうか…。

実際に事務所を構える事を知り合いに伝えると「誰かを雇う予定もないのに、なぜこのタイミングで事務所を借りるの?」と言う話になりました。

確かに、おっしゃる通り。

ウェブデザイナーはパソコン一つあれば仕事ができるので、シェアオフィスも必要なく自宅の一室で作業されている方も多いのではないでしょうか。

働き方改革も進み、フリーランスやリモートワークがもはやマイノリティではない昨今。多拠点住み放題などのサブスクも出てきて、決まった拠点を持つ必要性が薄くなった今、なぜあえて事務所を構えるのか。しかもぼっちで。

金銭面での負担が増えても私が手に入れたかった物、それはお客様の「心理的安全性の確保」でした。

心理的安全性の確保とは。

お客様からご相談を受ける際「心理的安全性の確保」は最重要項目だと思っています。

心理的安全性の確保とは簡単に言うと「自分の想いや意見を気兼ねなく話せる環境が整っている状態を確保する」ことです。これはただ単に「会議での発言は自由。誰の意見も否定しない」などのルールを設けることではなく「会議での発言は自由。誰の意見も否定しない」という雰囲気を作ることです。

ルールで強制したとしても、実際にそんな雰囲気でないのであれば心理的安全性は確保されていません。

いかにリラックスして話してもらえるか。
いかに自分の心をさらけ出してもらえるか。
いかに私を信頼して話してもらえるか。
いかに共感できるか、共感してもらえるか。

ホームページに限ったことではなく、何かをカタチにする際、その『大本となる想い』をしっかりと把握しないと軸がブレた物が出来上がってしまうと思います。

そのためにまずは大本となる想いは何なのかを明確にする事が重要。

なぜホームページを作るのか、誰に何を伝えたいのか‥。
まずはリラックスして自分の想いを語ってもらえる空間を作りたいなと思いました。

大本となる想いを明確にする必要性。

大本となる想いを明確にするためには、単純にお客様から私に伝えてもらうだけではなく、お客様自身がもう一度その想いをクリアにしていただく必要があると思います。

実際にお客様とお話をしていると、お客様自身が自分の想いに気づいていない場合が多いんじゃないかなと感じる時があります。いや、気づいていないわけではなく、想いは明確にあるんだけど、頭の中にフワっとした概念としてある状態で、いざ言葉にするとうまく言葉にできない状態。
またはたくさんの想いがあり、それらが全然まとまっておらず、ひとつづつ独立している状態だったり…。

実際に私もこのnoteを書くことで、自分自身の思考をクリアにし、自分はこう感じていたんだ!と言う気持ちを再発見しています。

ホームページを作る作業の中に、この「大本となる想いを明確にする」作業が結構はしょられがちです。それは予算の都合だったりスケジュールの都合だと思います。あとは単純に自分の想いを明確化する作業って結構ハードだったりするので、その作業自体が面倒臭いと感じる場合もあると思います。

自分の想いをしっかり掴むと、何事においてもブレにくくなる。
多少骨の折れる作業ですが、とても大事な作業だと思います。

シェアオフィスやコワーキングスペース、カフェ等はどうしても集中できない場合が多いため、お客様とじっくり向き合え、リラックスして話してもらうために小さな事務所を構えることとしました。

と事務所を構える理由についてつらつらと語ってきましたが、実際のところ事務所を構える一番の要因はただ単に自分がリラックスできる空間を持ちたかっただけだと思います…。お客様の心理的安全性も大事ですが、自分もリラックスしてなきゃ意味がない。
大事ですよね、自分がいかにリラックスできるかって。